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 トップ当館の活動所蔵資料展・講演会 > 平成24年度 ミニ展示「近世における学びと遊び-往来物と絵双六を中心に」第3回:学芸大図書館 索引

平成24年度 ミニ展示「近世における学びと遊び-往来物と絵双六を中心に」

第3回「往来物と絵双六から見る作者と絵師」


 東京学芸大学附属図書館の望月文庫や日本近代教育史資料等の特別コレクションには、江戸時代から明治時代にかけて出版された「往来物」と称する庶民向けの教育・実用書や、絵双六などの資料が多数所蔵されています。平成24年度は、「近世における学びと遊び-往来物と絵双六を中心に-」として、「古典文学作品の受容」「子どもの学びと遊び」「作者と絵師」という視点から、特別コレクション資料の展示を3回にわたって行いました。

 第3回目は「作者と絵師」というテーマで、往来物・絵双六を支えた作者や絵師に焦点を当ててみました。

 作者としては、『東海道中膝栗毛』で有名な十返舎一九(1765~1831)、『浮世風呂』の式亭三馬(1776~1822)、『南総里見八犬伝』の曲亭馬琴(1767~1848)を取り上げ、それらの戯作者たちが関わった往来物を展示しました。
 また、絵師としては、浮世絵師として著名な葛飾北斎(1760~1849)、渓斎英泉(1791~1848)、歌川広重(1797~1858)、歌川国芳(1797~1861)を選び、彼らの絵双六、絵本を見ていただくことにしました。たとえば、今回展示した広重の「東海道五十三駅道中記細見双六」と「東海道五拾三次之内」シリーズ、北斎の『絵本庭訓徃来』と『北斎漫画』など、それぞれの絵師たちの他の画業と比べてみるのもおもしろいでしょう。

 今回の展示はささやかなものですが、文学史や美術史に登場する作家や絵師たちも往来物や絵双六と関わりを持っていたことに思いを致し、往来物や絵双六への関心をさらに深めていただければ幸いです。

(監修:嶋中道則 [本学日本語・日本文学研究講座教授])
会  期: 平成25年2月5日(火)~11日(月)
展示場所: 附属図書館1階入り口展示ケース


展示資料

1.新板娘庭訓出世双六 しんぱんむすめていきんしゅっせすごろく 
[渓斎英泉 画 和泉屋市兵衛板 49.1㎝×64.0㎝]
 「おどり子娘」を振り出しに「万福長者極楽隠居」を上がりとした飛び双六。女性の呼称や身分、職業などを集めたもので、上段に「おつぼね(局)」「御しんぞう(新造)」、中上段に「おうばどん(乳母)」「やまのかみ」、中下段に「花よめ」「女房」、下段に「子もり」「おてんば娘」などが描かれている。
2.東海道五十三駅 道中記細見双六 とうかいどうごじゅうさんつぎ どうちゅうきさいけんすごろく 
[一立斎(歌川)広重 画 弘化4年(1847)~嘉永2年(1849)の間の刊 山本平吉板 43.6㎝×62.0㎝]
 日本橋を振り出しに東海道の宿場をたどり京都を上がりとする廻り双六。各地の風景や名所が描かれ、コマの中の注記には、「六がう舟わたし」(川崎)などの土地の説明、「あべ川もち」(府中)などの名物等が記されている。
3.親族和合徃来 しんぞくわごうおうらい 
[十返舎一九 著 晋米斎玉粒 書 文政7年(1824) 山口屋藤兵衛(江戸)刊 21.5㎝×14.8㎝]
 父母・祖父母・舅・姑などの親族や縁者に関する語彙、親族における喪に服する期間の区別等について解説、末尾で親族が互いに和合すべきことを説いている。頭書には「六親九族」の呼称等が記される。『和漢三才図会』を粉本としていることが指摘されている(丹和浩『近世庶民教育と出版文化』)。
4.世俗通用一筆啓上 せぞくつうよういっぴつけいじょう 
[式亭三馬 著 青木源泉堂 書 文政6年(1823) 英平吉(江戸)刊(再版) 18.5㎝×12.5㎝]
 書簡文例集で、「年始之文」以下、68通の書状を記し、巻末に「略字大概」、証文・請状等の範例を付している。
5.雅俗用文 がぞくようぶん 
[曲亭(滝沢)馬琴 著 松軒靖 書
天保12年(1841)序(自筆本には文政11年(1828)とあったのを本屋が改竄したもの)
英文蔵(江戸)刊 18.2㎝×12.3㎝]
 書簡文例集で、正月から12月までの月毎の書簡からお祝いの手紙まで65通の書状を収める。世俗の文章に典拠のある言葉を盛り込む「雅俗折衷」を志向している点に特色がある。巻末に例文中に使用した語句の出典の解説などが付されている。
6.絵本庭訓徃来 えほんていきんおうらい 
[葛飾北斎 画 刊年不明(初版は文政11年(1828)~嘉永元年(1848)刊) 永楽屋東四郎(名古屋)刊
22.3㎝×15.3㎝]
 『庭訓往来』の本文に北斎が人物、動植物、調度品等の挿絵を描いたもの。見開きの絵は、右が秋田の大蕗、左が近江の大蕪を描いている。
7.英勇武者簁 えいゆうむしゃぶるい 
[鈴亭谷峩(二世梅暮里谷峨) 作 歌川国芳 画 安政5年(1858)序 平林庄五郎(江戸)ほか刊 18.0㎝×12.0㎝]
 日本武尊以下38人の日本の英雄を半丁(1ページ)に1人ずつ描く。見開きの絵は、右が酒顚童子を討った源頼光、左が大猪を討ち倒した仁田四郎忠常を描いている。











※往来物や絵双六についてもっと知りたい方はこちらへ
                   → デジタルアーカイブ「学びと遊びの歴史」


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