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歴史のなかの道徳教育

心学資料とは

心学は、石門【せきもん】心学ともいいます。江戸時代中期、商家の奉公人をつとめた石田梅岩【いしだばいがん】(1685~1744)が始めた思想・哲学です。


当時は儒学の影響もあり、商業はともすると価値や役割を低く見られがちでした。しかし、梅岩は商業がもつ社会的意義を重視し、利潤追求の正当性を説きました。この結果、商人は武士・農民・職人と人間として平等であるという思想に到達したのです。そして人間が真の「人間」になるために忠孝・正直・倹約などの実践を重視しました。1729(享保14)年、45歳のときに京都の自宅で聴講自由の講話を始め、会輔【かいほ】とよばれるゼミナール形式の討論や坐禅なども行い、心学は京都・大坂を中心に広まりました。

その後、弟子の手島堵庵【てじまとあん】(1718~1786)は庶民向けに規則やテキストを整備し、さらに堵庵の弟子の中沢道二【なかざわどうに】(1725~1803)は江戸に赴き、関東から全国へ、庶民から武家社会へと基盤を拡大しました。


(大石 学【おおいし まなぶ】 | 人文社会科学系 人文科学講座教授)
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